変わってしまった世界で、どう生きるか。

日本政府観光局(JNTO)が、今月18日に発表した2020年2月の訪日外客数は、108万5千人と、前年2月と比べ、58%減少となりました。確かに東京都内の観光地を歩いていても、外国人観光客の姿はまばら。本来であれば、3月〜4月は、桜のシーズンで、一年で最も観光客で賑わう時期なのに、3月の訪日該客数は、50万人を切ると言われています。

新型コロナウイルス感染症(COVID19)の感染拡大が、世界中で続いています。ここ一週間で、日本では新型コロナウイルス感染症に関する、様々なニュースがありました。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の延期も決まりました。また、外務省による入国制限措置は強化され、移動の自由が制限されている国や地域もあります。新型コロナウイルス感染症対策は、見えない敵との戦いになります。しかも、短期的な戦いではなく、中長期的な対策が必要となります。

延期が決定された東京2020 オリンピック・パラリンピック

この混乱はいつになったら収束するのか。先が見通せない中。日本の観光インバンド関係者はどうすれば良いのか。残念ながら今回の出来事で、世界は大きく変わりました。この大きな変化に適用する必要があります。変化は、チャンスです。ポストコロナをどう生き抜くか、考察します。

■観光インバウンドが成長産業であることに変わりはない

新型コロナウイルス感染症がいつ収束するのか。ワクチンはいつ出来るのか。各国の渡航制限は、いつ緩和されるのか。それらの答えは予想が難しいです。回復に半年以上時間はかかるかもしれません。でも、外国人観光客は、必ず日本に戻ってきます。私は、これまで80か国の国々を旅してきました。日本は島国の独自の歴史がつくった文化と豊かな自然があります。日本の文化財の修善などを行う「小西美術工藝社」の社長で、日本政府観光局の非常勤顧問でもあるデービッド・アトキンソン氏は、著書で、観光立国には、4つの要素「気候」「自然」「文化」「食事」が必要であると提言しています。日本は、四季があります。山や海に囲まれており、夏はマリーンスポーツ、冬はスキーが楽しめます。大陸から渡ってきた古くからの文化が島国で独自性を持ち、古くからの歴史や建造物が存在。新しい文化としては、アニメなどのポップカルチャーもあります。そして、訪日外国人の一番の訪日の目的は、ずっと変わらずに日本食を楽しみたいこと。つまり、4つの要素「気候」「自然」「文化」「食事」が日本には全て揃っています。
戦後から日本を支えた製造業による「製品を売る」ビジネスモデルは衰退し、日本は「日本文化、伝統を共有する」国へと変わっていきます。新型コロナウイルス感染症有無に関係なく、この根本的な動きは変わりません。

■2003年 重症急性呼吸器症候群(SARS)の時を振り返る

では、2003年 重症急性呼吸器症候群(SARS)が発生した時、日本の観光インバウンドはどういう影響を受けたか、振り返りましょう。SARSは、2002年11月16日に中国広東省仏山市で発症した最初の症例の報告に始まり、香港、北京など世界中へ感染拡大しました。2003年7月5日に、台湾での最後の症例が隔離されてから、平均の潜伏期の2倍にあたる20日が過ぎ、その後新たな症例が発生しなかったことから世界保健機構(WTO)は、世界的な流行の終息宣言をしています。その為、一般的には2002年11月から2003年7月5日までを流行期と呼びます。流行期の長さは、約8ヶ月間です。
この期間の訪日外客数を見ますと、2002年12月は訪日外客数が45万人いましたが、2003年5月には28万人まで落ち込んでいます。しかし、WTOによる世界的な流行の終息宣言の翌月8月には、訪日該客数は55万人と回復しています。通常期においては、グローバル化によって、人の国際移動は活性化されています。移動が止まるスピードも早ければ、移動が再開されるスピードも早いのが現代です。

■日本の観光インバウンドは、根本的な課題に取り組まなければいけない

外出自主規制中。人通りが少ないJR新宿駅前

日本の観光インバウンドは、これからも成長性はある。外国人観光客は、絶対に日本に戻ってくる。では、このまま戻ってくるタイミングを待っていればいいのか? そうではありません。今の日本の観光インバウンドのままでは、大きな成長を見込むのは非常に難しい状態です。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が始まる前から日本の観光インバウンドは、大きな転換期を迎えていました。

これまで日本の観光インバウンドは、日本人向けの観光産業インフラに、上手に付け足しや修正をする形で、外国人観光客の集客数を増やしてきたケースが多いように思います。表見的な問題の対処に集中し、多くの外国人観光客の集客に成功した事業者は多いと思いました。これまでは、そのやり方で良かったのかもしれません。しかし、観光インバウンドは、ゲームチェンジの時期を迎えています。表見的な問題ばかり対処しても、他社との差別化が難しいです。そして、外国人観光客が同じようなサービス提供者を比べた場合、何が違うかを見極めることは非常に困難です。日本の魅力、自社の魅力を伝える為に根源課題に取り組むべき時期が来ています。

日本の観光インバウンドの実態を分析すると、訪日旅行者の国籍の隔たり、旅行者が訪問する地域の偏り(オーバーツーリズムがおきている地域もある)、主要都市における観光関連施設のキャパシティ不足などの大きな課題が見えてきます。

そして、様々な国や地域の方々を受け入れる多様性受容のキャパシティも足りません。分かりやすい例でいえば、食事です。日本は、2019年ラグビーW杯で盛り上がり、欧州・豪州などから多くの観光客が日本を訪れました。訪れた観光客の中には、食事制限がある方もいます。彼ら・彼女らが地方でラグビーの試合観戦に訪れた際、どんな場所でも日本の食事を楽しんで貰えたでしょうか? 残念ながらそうはならなかったようです。

まとめ

これまで観光インバウンドに携わらえた方はご承知だと思いますが、観光インバウンド事業を立ち上げ、コンテンツを開発し、情報を発信し、外国人観光客に認知してもらい、集客するには、時間がかかります。取り掛かりから半年は見積もった方が良いと思います。つまり、今から取り組みを初めて、分かりやすい成果が見え始めるのが、2020年9月〜10月となる可能性があります。今後、日本政府による外出制限等が発令された場合、リモートで取り組めるべき事から取り組むことが重要となります。

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